yami to hikari

闇と光、 自分にもあり、隣人にもある。

タグ:拘束

昔、見事に洗脳されたことがありました。
それは、かの有名な「アムウェイ」というビジネス。
(敢えて実名で書きます)(このビジネスを否定するわけではありません)
「晩御飯をごちそうする」と言われ、深く考えず訪ねた短大時代の友達の家。
ご飯を頂いた後は、アムウェイのデモンストレーションが待っていました。

彼女の旦那さんが実験係、彼女が説明係。
なんだか、いつの間にかこんなことになっちゃって、と嫌な気持ちで見ておりました。
数々の実験をぼけっと見ておりました。
時計は23時を回っていたでしょうか。家に着いてから5時間は経過しています。
特に興味が湧く実験でもなく、こういうのが苦手な私は、どう断ろうか考えながら見ておりました。

それが、しかし。

たしか、洗剤の実験だったと思うのですが、
「ちょっと持って振ってみて」と洗剤水が入ったカップを持たされました。
「途中で、ふっと軽くなるから」
シェイクすると、ある瞬間、本当にふっと手ごたえが軽くなりました。
(あ、ほんとだ)
そう思った瞬間、何か急にぼんやりしてた思考がハッキリしたというか、
ジグソーパズルの最後のピースがぴたっと嵌る感じというか、
とにかく、何かが突然自分の中で一致してしまったのです。

「あ、なんか今、わかった」
「え、わかったの?」
友達が目を丸くして言いました。
「うん、今、ぴたっときた。わかった」
「え、すごい!わかったんだ!」
何か張りつめていた部屋の空気が、ゆるゆると崩れて行くようでした。
寡黙だった旦那さんも、表情を緩めて急に饒舌になりました。

時計は1時近くなっていました。

今まで経験したことのないような全能感がありました。
訊けば、彼女も旦那さんも、突然「わかった」らしい。
「これは本物だ」と確信したらしい。

彼女たちと「夢」や「未来」について笑いながら語り合い、
名残惜しく帰ったのは、夜がしらじら明ける頃でした。

今、思えば「洗脳だった」と。
あんなに簡単に、脳は洗われるのか、と。
本当に、今まで経験したことのない感覚でした。
すとんと腑に落ちる、「あ、わかった」という、
もしかしたら、ある種のヒステリー状態なのかもしれません。

どうして私は洗脳されたのか。(あるいは催眠状態に陥ったのか)

長時間の拘束、軟禁状態。
深夜に渡り、一方的に退屈な話を続けられたこと。(初めは退屈で仕方なかった)
こうなると、聞き手は思考停止します。
長々と聞き手状態でしたが、突然実験させられます。
凄く単純なことですが、思考停止してる所に「本当」を体験させられます。
「あら?!」っていう感覚。これで脳のスイッチが押されます。
「信じられる」スイッチです。

そしてもうひとつ、大きかったのが、
私はこの二人が大好きだったこと。
いわば「不思議ちゃん」の彼女と「スナフキン」みたいな旦那さん。
とてもお似合いで憧れのカップルでした。
彼女たちからは全くお金のニオイがせず、
元々、「信じられる」ふたりでした。

私のように劇的な人はあまりいないかもしれませんが、
これが洗脳の仕組みかな、と体験して思いました。

その場ですぐにアムウェイの会員になった私ですが、
数日後、妙な違和感に苛まれました。
(なんか変だぞ)
友達から買ったアムウェイの商品が気になって仕方がない。
健康食品を口にしないと気が済まない。洗剤のボトルが常に目に入ってしまう。
そして何とも言えない焦りのようなイライラ感。
それが商品を使うことによってスッと消えるのです。妙でした。

実は私の母も以前、洗剤を買ったとかって、
妙に浮かれた雰囲気で突然電話してきたことがありました。
「おねえちゃん、アムウェイって知ってる?」と。
それを思い出し、母に顛末を尋ねると、
「なんかいいなぁと思って買ったけど、何日かして急に腹が立ってきて、
気持ち悪いからぶん投げた(捨てた)」とのこと。
え、なんか同じじゃん・・。

その後は会員ではあったものの、自分で販売することは無く、
いち消費者として1年ぐらい在籍した私です。

「洗脳の話」というタイトルつけました。
「洗脳」っていうと悪いイメージだと思いますが、
これは、「古い価値観が新しい価値観に一掃される」ということだと思います。
必ずしも悪い意味ではありません。
私の場合は、洗脳というより催眠かもしれません。
古い価値観は眠らず目を覚ましていた。
あのイライラは古い価値観が「NO」と言っていたのでは。

洗脳のポイントは、
思考停止させ、そこにインパクトのある「真実」を刷り込む
(真実っぽいことでもよい)
ということ。

アムウェイだけではなく、数々のネットワークビジネスの常套手段は、

①将来の夢、幸せとは何だと思うか、現状に満足しているか尋ねる。
②何気なホームパーティへ誘う。
③自社の調理器具で作った料理をふるまう。
④タネあかし(「実は〇〇の鍋で作った料理なの」)。
⑤健康食品、洗剤、浄水器など実験をまじえての長い説明。
⑥必ず説明の中に「経皮毒」や「水質汚染」「農薬」「科学物質」の恐ろしさを絡める。
⑦自社製品を使えば、それらの心配から解放される。
⑧ビジネスとしての説明。
⑨「やってみない?」とクローズ(ここまでに6時間以上)。

こんな感じでしょうか。

この辺り、誘ったディストリビュータのキャラで、
製品の説明がメインか、ビジネスの説明がメインか、違いが出るとは思いますが。

私の場合、友達のキャラで、その周りもムーミン谷に住んでるような人ばかりでした(笑)。
あまりに純粋なムーミン谷って、住んでると結構疲れました(笑)。
製品愛が強すぎて・・・。
それから、彼女たちに共通しているのが、強烈な健康被害に対する恐怖だと感じました。
友達は何処に行くにも、自分家の浄水器から水筒に入れた水を持参していました。
「これ飲むと落ち着くの」と言って・・・。

だいぶ長くなってしまいました。
ちょっとまとめきれなく、思い出すことも多くなってきたので、
「つづく」としたいと思います(謝)。近いうちにまた書きます。

*アムウェイをはじめ数々のネットワークビジネスを否定しません。
携わる人の性質によって、様々にカラーの変わるビジネスだと思っています。

先日、利用者さんが、
他の利用者さんの耳を喰いちぎるという事故が起きました。
耳は、皮一枚で繋がった状態。
診療所で縫合し、なんとか耳は復活しましたが。

知的障がい者施設では、いろいろな事故が起きます。
気に入らない人の顔を思いきり踏みつけ、
踏まれた人の両目から流血、失明寸前にさせたり、
体当たりして骨折させたり、
自分の指を思いきり相手に噛ませたり・・。

私たちが思いもよらないような事故です。
だから現場での職員間の叱責が強くなるのでしょうか。
働いている職員にはストレスの負荷が半端ありません。

居合わせた職員も責任を感じる問題です。
そして私も「他人事ではない」と感じます。

耳を喰いちぎった利用者さんは、
居室を施錠され、ほぼ一日中拘束されています。

今後この利用者さんの処遇が検討されることになっています。
私達も現在、どうしていいのかわからない状態です。

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知的障がい者支援は、考えさせられることが多すぎる

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